No.1681 2007.2.6.
発行 泉北教職員組合

通常国会に関連3法案提出を表明
改悪教育基本法の具体化

 教育再生会議は、24日に第一次報告を正式決定しました。この報告は、改悪教育基本法を具体化するもので、学校選択制や教員免許状更新制、第三者機関による学校の監視システムを導入するなど、教育への国家介入を強化し、教育にさらなる競争と選別を持ちこむ内容になっています。
 そして、報告を受けた安倍首相は、通常国会に教員免許更新制導入のための教員免許法改定案、教育委員会「改革」として地方教育行政法改定案、学校教育法改定案の三法案を提出し、成立を目指すことを明言しました。

教育内容

 第一次報告では、まず第一に現在実施されている「ゆとり教育」の見直しを提言。授業時間の10%増を掲げていますが、これで学力がつく保障はありません。学力世界一のフィンランドは日本より短い授業時間です。
結局、報告がめざすのは、全国学力テストと、習熟度別授業の拡充や学校選択制の拡大による競争激化と格差容認の方向です。そして、当面する課題として、4月に実施される全国学力テストについて、学校が学力状況を公開するよう求めています。点数が独り歩きし、学校の序列化につながる大変危険なことです。

いじめ対策

 第二に、「いじめ対策」として、いじめを繰り返す子供に出席停止措置の活用を明記しました。しかし、委員の中でも強い反対意見が出されたものです。さらに、体罰禁止の緩和を念頭に規定を見直しを求めています。

教師対策

 第三に、不適格教員を排除するとして教員免許更新制の導入を提言。中教審委員を務めた藤田英典国際キリスト教大教授は「一部に問題を抱えた社員がいるからといって、全社員に資格審査や技能検定を行う企業などない」(『週刊東洋経済』一月二十七日号)と批判しています。教師を免許失効でおどして政府の言いなりにするというねらいが見えてきます。
 第四に、優秀教員は給与・昇進で優遇し、学校教育法を改定し「副校長、主幹等の管理職を新設」することを掲げています。教師集団の協力を難しくさせるものです。

外部評価・監査

 第五に、「教育システムの改革」として第三者機関による外部評価・監査制度の導入を提言。これは、安倍首相がモデルとするイギリスのサッチャー改革を日本に持ち込もうというものです。イギリスでは、学校が評価を上げるために、問題のある生徒をやめさせ、中退者が4倍に急増したり、義務教育を修了できない生徒が8%にも上りました。今ではイギリスでも「上から現場を締め付けるのでなく、教師や現場を信頼する教育体制に変える必要がある」と批判されるこの制度を日本に持ちこむことは許されません。

 このように、改悪教育基本法の具体化は始まったばかりです。一つひとつの具体化を許さない取り組みを進めましょう。

教育再生会議
第一次報告ポイント


一、「ゆとり教育」の見直し。授業時間の10%増加。全校一斉学力テストの実施。習熟度別授業の拡充。学校選択制の導入。
一、いじめや暴力行為を繰り返す子どもに対し出席停止措置を活用。「体罰」についての通知を二〇〇六年度中に見直す。
一、不適格教員の排除、教員免許更新制の導入。
一、副校長、主幹などの管理職を設置。学校教育法の改定。
一、第三機関による学校、教育委員会の外部評価、監査システム導入。
一、教育委員会の「抜本的改革」

(3回目)高石市教委との交渉

 1月19日、前回に引き続き高石市教委と交渉を行いました。以下は要旨です。

Q1:小学校3年生の38人学級を市独自で実施している所は府下にあるのか。また、本市はどうなのか?
A:池田市は小学校3年生で35人学級、富田林市は中学校3年生で35人学級を実施していると聞いている。なお、費用は市費で負担している。本市においては、財政状況からみて困難であると考えている。

Q2:評価育成システムの今年の苦情処理について、期間や取り扱うメンバーは決まったのか。

A:苦情申し出期間は3月10日から30日。(なお、要綱を2月に配布予定)苦情審査会のメンバーは教育長、教育部長、次長、教育指導課長の4名を予定している。

Q3:今年度の評価について、府は来年度の給与やボーナスに反映させると言っているが、評価理由など文章で明記されないと苦情を申し出ることもできないのではないか。

A:評価育成システムの手引きに従って処理することになっている。(注:SとDの場合は所見欄に記載することになっている)運用に当たって生じる問題点等については府に意見としてあげてまいります。

Q4:休職者、1年目の人、申告書未提出の人の扱いはどうなるのか。

A:評価育成システムの手引きに従って処理されます。なお、問題点や課題については意見を府にあげてまいります。

Q5:人権教の補助金廃止を要求。「解放新聞」等の購読をやめること。

A:厳しい財政の中、補助金の削減につとめており、購読部数についても必要最小限の購入を行っている。

Q6:平成19年4月実施予定の国の学力テストは種々の問題点を持っていると考えている。参加すべきではない。

A:大阪府が実施した学力テストと同じ取り扱いであると理解しており、学力テストには参加する方向で考えている。

障教部の交渉内容
 同日、高石市教委と泉北教組の障害児教育部との交渉も行われ、組合から次の要望を行いました。以下は要旨です。

《要望項目》

○学級定数の引き下げ、実態に見合った教員配置を。
○傷害種別に応じた学級認定の実現に努力を。
○ダブルカウント制の復活を。
○腰痛など労働に伴う症状の改善を。
○特別支援教育の基本的考え方は。また、充実には人手が必要。
○介助員について。市全体で3名と固定するのはおかしい。増員を。定年後の全体像は。
○各校から施設面などの具体的要望事項。

《回答要旨》

@学級認定については学校の状況をもとに府にあげている。市全体として増クラスの要望となっている。
A特別支援教育については充実をはかるために人手が必要だと認識している。府は養護学級を存続させていくと表明している。
B介助員制度については非常勤嘱託員の雇用延長の制度化等により今後とも対応を行っていきたいと考えている。現状では増員に答えることは困難だが研究は続けていく。
C各校からの施設面での要望については指摘を受けた点については調べさせてもらうとの表明がありました。

全国学力テスト(4月実施)
教委のいうことはほんと?


 学力テストについての交渉で、教育委員会の回答は、「大阪府が実施した学力テストと同じ取り扱いと理解しており・・・」ということでテストに参加するとしています。
 しかし、実施要領(‘06.6に作成)によれば、調査結果の扱いが大阪府実施の学力テストの場合と大きく違っています。大阪府実施では、調査結果は市町村教育委員会には提供されていません。各学校が、調査結果に基づく今後の取り組みの報告を受けるだけです。
 一方、文科省は、調査結果を各教育委員会や各学校に提供するとしています。調査結果の公表や公開請求に基づく公開など、どのように利用されるか、大変危惧されるところです。このことについて教育委員会は答えていません。これでいいのでしょうか・・・。


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